相続税が多額で現金で納付できそうにない、という場合にはどのように対処すればよいでしょうか。
☆この記事で分かること☆
相続税が払えない場合の対処方法
本来であれば、事前に対策しきちんと相続税が払えるように計画しておくのが理想ですが、現実はそれが難しい場合もあります。
被相続族人が急逝してしまい、しかも所有していた土地にかかる相続税が莫大な金額で現金納付ができません、と相談にいらっしゃる方も非常に多いです。
そういった場合には、税務署からは基本的に「延納」という方法をとるよう指示されます。
ただし延納する場合は、利子税は個人で負担することとなるので、住民税や所得税などの税を支払った後の支払いとなるため、実質的な負担は重くなってしまいます。
そのため税法には「取得費加算の特例」というものが存在します。
これは相続した土地などを、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過するまでに譲渡した場合につき、その土地を相続した人が支払った相続税のうち一定金額を取得費として加算することができる、というものです。
この計算の結果、譲渡税が減額されたり、あるいはゼロになったりするケースもありますのでこの「取得費加算の特例」、ぜひ覚えておいてくださいね。
ではなぜ取得費を加算させると税を減額することができるのでしょうか。
その仕組みは次回詳しくお話いたします。