たった一本の電話相談が命を救う

闇金・借金問題

八尾市ヤミ金心中事件という事件を皆さんはご存じでしょうか?

これは2003年に発生し、親族3名が電車へ投身自殺(心中)してしまった非常に痛ましい事件です。そしてこれは闇金融による法外な利子と執拗な取り立てが原因であったとされています。

そしてこの事件はヤミ金犯罪史上最悪のケーススタディの1つに数えられています。

この事件を契機に、無登録や違法金利のヤミ金融に関与した者への刑事罰を懲役5年以下から懲役10年以下に引き上げるヤミ金融対策法(出資法、貸金業規制法改正)が制定され、2004年1月に施行されました。

この事件の概要をみてみましょう。

2003年6月14日未明、大阪府八尾市の主婦(当時69歳)と夫の清掃作業員(当時61歳)と主婦の長兄(当時81歳)の3人が、西日本旅客鉄道(JR西日本)関西本線の踏切で電車への投身自殺する心中事件が発生しました。

主婦は自殺する直前に、闇金融による法外な利子と執拗な取り立てを苦にしていたことを書いた遺書を残していました。

親族の入院費などがかさんで、自己破産した主婦は同年4月8日に090金融をしていたヤミ金融業者から1万5000円を借りました。しかし、その直後からヤミ金融業者は主婦宅だけでなく主婦のアルバイト先や友人宅や無関係の周辺住民の家にも連日電話をかけ続けるなどの脅迫的な取り立てをしていたそうです。その法外な利子で借金が膨らみ、現金15万3000円を指定する金融口座に振り込んでも、利子だけで毎週1万5000円を支払う状態に追い込まれていました。

結果的には、事件発覚後に捜査機関が捜査を行い、ヤミ金業者の関係者(8人)が主婦に対して恐喝を行っていたことを特定。捜査によって、実行犯であるヤミ金業者従業員6人が逮捕されました。

しかし自死するまでに追い込まれてしまった彼らの苦しみの大きさは計り知れません。

しかもはじめはたった1万5000円だけの借り入れだったのです。

もし彼らが早い段階でだれかに相談できていればこのような悲しい事件は起きなかったのかもしれません。

こういった闇金に限らず、借り入れの返済に悩んだときは一人で抱え込まずに誰かに相談することが大切です。

九段下総合法律事務所では、メールや電話で24時間365日無料相談を受け付けております。一人で悩まず、ぜひ弁護士にご相談ください。

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