相続の歴史(1)

相続問題

これまで相続法について色々とお話してきましたが、この相続法というのも勿論最初から存在していたわけではありません。様々な変遷を経て現在の相続法が出来上がったのです。

現在の相続法についてはちょっとだけ一休みをして、相続の歴史について振り返ってみましょう。過去を辿ることで現在の法律についても理解が深まれば何よりです!

それでは早速ですが、日本で最初の相続法を知るためには「家督制度」について知る必要があります。

多くの皆さんは耳にしたことがあるのではないでしょうか。

家督は、家父長制における家長権を意味します。家長とは、一家の家督を継承して家族を統括し、その祭祀を主宰する者を指すし、当主と同義の言葉とされています。

家長は配偶者及び直系卑属に対する支配は勿論のこと、それ以外の親族に対しても道徳的な関係を有し、彼らに対する保護義務とともに家長の意向に反したものに対する者に対しては勘当する権限さえも有していたのです。

端的に言えば、故人の長男が遺産のすべてを引き継ぐ制度であり、家族に対して絶対的な権限を持っていたということです。

現在では到底信じられない制度ですが、かつての日本ではこのようなシステムの上家族関係が成り立っていたのです。

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